治療を受けた選手が1分間退場する新ルール
ピッチ内で医療処置を受けた選手は、試合再開後に最低1分間ピッチの外にいなければならない。このルールは2026年ブラジレイロン(ブラジルサッカー選手権)で適用されており、競技規則を定めるIFABが承認した。目的は明確で、治療が時間稼ぎの口実として使われるのを防ぐことだ。
多くの視聴者が混乱するのは、治療を受けたのがゴールキーパーだった場合だ。GKは1分間まるごとピッチを離れることはできない。誰かがゴールを守らなければならないからだ。そこで代わりにフィールドプレーヤーが罰則を引き受け、チームは一時的に1人少ない状態でプレーする。2026年8月22日のインテルナシオナル対アトレチコ・ミネイロ戦で実際に起きたのがこのケースで、ルールが適用された初の広く話題になった例となった。
医療処置ルールの仕組み
医療スタッフが選手を治療するためピッチに入るたびに、次の3段階が適用される。
- 主審が医療スタッフの入場を許可し、通常通りプレーが止まる。
- 治療後、選手はピッチを離れなければならない。プレーがすでに再開された後でなければ戻れない。
- 本人が早く準備できたと感じても、再開時点から最低60秒間はピッチに戻れない。
実質的にチームはこの1分間を1人少ない状態で戦う。自動的な交代や即座の補充がないため、これは永久的な退場ではなく強制的な一時停止だ。1分が経過すれば選手は交代枠を使わずに通常通りピッチに戻る。
ブラジルサッカー連盟(CBF)はこの中核ルールを確認している。治療を受けた選手は再開後「最低1分間はピッチの外にいなければならない」。IFABが掲げる狙いは、負傷を装ったり誇張したりしてゲームを遅らせる選手による中断を減らすことだ。
頭部外傷やより深刻な状況には例外があり、その場合はルールの時計よりも選手の安全が優先される。
ゴールキーパーが治療を受けた場合
放送で最も混乱を招くのがこの部分だ。GKは1分間そのままピッチを離れることはできない。交代なしに別の選手をゴールに入れることはできず、チームがゴールを無人にすることもできない。
CBFが採用した解決策は、GKが治療を受けた場合、代わりにフィールドプレーヤーが罰則を務めるというものだ。その選手は一時的にピッチを離れ、チームは同じ1分間を10人でプレーする。一方GKは治療が終わり次第すぐにゴールへ戻る。
どのフィールドプレーヤーが出るかを決めるのは監督で、判断の時間は短い。ルールに関する報道によれば、コーチングスタッフには名前を指定するまでおよそ10秒しか与えられない。事前に決められた交代要員はなく、チームが数瞬だけ数的不利になることを承知の上での即断だ。
だからこのシーンは視聴者には奇妙に映る。GKは立っていて一見問題なさそうなのに、ピッチ上のチームは人数が足りない。カウントミスでも見逃されたカードでもなく、単に別の選手が代わりに罰則を受けているだけなのだ。
Eversonのケース:ルールの実例
このルールが初めて広く話題になったのは2026年8月22日、ブラジレイロン第24節、ベイラ・リオ・スタジアムで行われたインテルナシオナル対アトレチコ・ミネイロ戦だった。後半、GKのEversonがインテルナシオナルのFW Vitinhoとの接触で倒れ、医療処置を求めた。
治療を受けたのがGKだったため、罰則は彼自身には課されなかった。アトレチコ・ミネイロのコーチングスタッフはFW Thiago Borbas を退場させる選手に選び、Eversonが治療を受けている間、チームは丸1分間10人でプレーを続けた。試合は0-0で終了した。
この場面は教材のように分かりやすかった。ルールが存在する理由(治療が時間稼ぎの道具にならないようにすること)と、最も直感に反する仕組み(GKが治療を受けても、代償を払うのは別の選手であること)を同時に示したからだ。
2026年ブラジレイロンのその他の時間稼ぎ防止ルール
医療処置ルールは単独で導入されたわけではない。CBFがブラジレイロンで無駄な中断を減らし、実際のプレー時間を増やすために導入し始めたIFABのルール群の一部だ。
| 状況 | 制限時間 | 守らなかった場合 |
|---|---|---|
| GKがボールを手で保持 | 8秒 | 相手にコーナーキック |
| スローイン | ボールを取ってから5秒 | スローインの権利が相手に |
| ゴールキック | 笛の合図から5秒 | 相手にコーナーキック |
| 交代選手のピッチ退出 | 10秒 | 交代選手の入場が1分遅れる |
| 医療処置 | 再開後1分間退場 | ―(これ自体が罰則) |
CBFが掲げる目標は、現在1試合あたり約52分54秒であるブラジレイロンの平均実プレー時間を、FIFAが目標とする60分に近づけることだ。ゴールキーパーがボールを手に持てる時間のルールにも独自の落とし穴がある。詳しくはGKはボールを何秒持てるかを参照。
よくある質問
このルールはCBFの全大会に適用されるのか。 このルール群は、ブラジルサッカーにIFABの新規則を導入する計画の一環として、2026年からブラジレイロンで発表された。FIFAが主催する国際大会では、それ以前から似たルールが試験導入されていた。
治療を受けた選手は1分待つ代わりに交代させられるのか。 可能だ。監督が中断を利用して通常の選手交代を行うことを妨げるものは何もない。その場合、入ってくる選手がすでにその役割を担うため、どのみち治療を受けた選手は戻らず、1分ルールの意味自体がなくなる。
治療が1分以上かかったらどうなるのか。 1分は下限であって上限ではない。医療スタッフがより長い時間を必要とすれば、選手は実際に許可が出るまでピッチの外にとどまる。ルールの時計が保証するのは、それより早く戻れないということだけだ。
正式な審判規則を週末の草サッカーにそのまま適用することはもちろんできないが、その裏にある発想——時間稼ぎを防ぎ、試合の流れを保つこと——は、仲間内で最高の試合を企画するときに誰もが考えることと変わらない。